税理士事務所開業の大変なところとは！？

一般社団法人中小企業税務経営研究協会　代表理事　税理士　藏田陽一です。

今回は

「税理士事務所開業の大変なところとは！？」

をお伝えいたします。

経営やマーケティングにおいては、

「ウチの業界は特殊だから！」

というような考えをする人は成果がでない、と言われていて、

「そういう発想をするのはよくない」

とされています。

私が顧問先にマーケティングアドバイスをしていてもその通りだと思います。

が、しかし、、、、

そんな私でも

「やっぱり税理士業界って特殊な部分あるよな！」

と思うことがいくつもあります。

・納期が絶対

税理士業界としては当たり前ですが、

「法人や相続などの申告期限が完璧に決まっていて、よほどの天変地異でなければ、期限の変更はない。」

不適切な例かもですが、昨年私の９６歳の祖父がなくなったのですが、

弟から

「おじいちゃんが救急車で運ばれて、どうにもならない状態だからすぐ来て」

と言われましたが、ちょうど５月２７日で、１０分後に私しかできない来客の予定で、そのまま決算報告に入ってしまい、事情をお話しして、来客を３０分で切り上げ

（次の来客は、社員さんに報告を任せました）

千葉までタクシーで駆けつけたのですが、１０分ほど臨終には間に合いませんでした。。。。。

途中で、

「まあ、高齢だし、私に生き返らせる力があるなら駆けつけるけど、そうじゃないし」

と割り切ったつもりでいましたが、「なんだかなあ」「因果な商売だなあ」と忸怩たる思いが後でありました。

と重い例で恐縮ですが、普通の仕事でしたら依頼が来たときに

「なるほど、お受けできるのですが、今混みあっているのでX月からスタートします」

とか

「御社の要件定義の提出が遅れたので、納期もX週延長になります」

という方が普通です。

「御社の領収書の提出が３日遅れたので、申告も３日遅れます」

とか言ってみたいですよね　笑　

たまに聞くのが、高齢の税理士さんが入院して、意識がなくても「申告が・・・」とうなされている、とか、

すぐに入院しなければいけないくらい具合が悪いのに、１週間入院を伸ばして申告を片付けてから入院、も聞きました。

かなり納期がハードな仕事ですよね。

また、

・無限責任

というのも恐ろしいです。

国としては、なんでも国家資格者に押しつけたいようで、億単位の税賠の話しなども最近はちらほら出てきました。

普通の株式会社の相談を受けたりしていて、

「銀行借入の個人保証ないし、最悪会社潰せば大丈夫です！」

とか聞くと、（やるかどうかはともかく）「気軽でいいなあ」と思います。

このあたりのつらさやプレッシャーは税理士同士でしかわかりあえないな、と良く思います。

我々が普段コンサルティング会社さんなどからアドバイスを受けた時に感じる違和感は、根本的にはこの辺りから出ていると思います。

「税理士の根深い悩み」は税理士にしかわからない面はあると思います。

・業界のプレイヤー

士業ですから当たり前かもしれませんが、公認会計士のように業界にBIG4とかないですし、個人事務所、一人だけまたは一人だけ＋αの事務所が多いです。

また、「平均年齢」が「サラリーマンの定年退職年齢」並ですし、私４０歳超えても、業界の人に「若手」って言われるんですが、どうにかならないんですかね。。。。。

もちろん税理士は信用商売で、経験がものをいう面もあると思われているので、ある程度のご年齢のほうが有利なのは否めないです。

２０代とか３０歳前後の若手の方は、元気さ・明るさなどで差別化していくしかないです。

このような税理士業界ですが、さらにお金で難しい面もあります。。。。

以上　会計事務所経営戦略コラム最後までお読みいただき誠にありがとうございます！感謝します！